2013年2月18日月曜日

AGEs(終末糖化産物)を減らす


AGEs(advanced glycation end products)終末糖化産物……


最近テレビでも目にするようになったこのAGEsについての話題です。

AGEsは蛋白質と糖との間の非酵素的糖化反応によって生じたもので,老化の原因物質のひとつとして注目されています。

糖化のわかりやすい例としては,糖尿病治療の際に目安のひとつとするHb(ヘモグロビン)A1cがあげられます。これはヘモグロビンという赤血球の中にあり酸素を運ぶ役目を持つ蛋白に等が結合(糖化)したものです。

ヘモグロビンは寿命が約120日なので,糖化の影響は限定的ですが,水晶体、血管、骨そして皮膚などの代謝回転が遅いタンパク質では長年の糖化ストレスによりAGEsが蓄積して,白内障や動脈硬化そして皮膚ではくすみや弾力の低下を招きます。

このように体内の蛋白が糖化してAGEsが産生される他に,食品中のAGEsが吸収されることがわかってきています。


そして食品中のAGEsはより高温の加熱処理によって増加します。つまり煮物より揚げ物の方がAGEsが多いということです。加工食品には調理・滅菌等による加熱によりAGEsが多く含まれているようです。

老化の原因となるAGEsをどうすれば蓄積させないようにできるかを考えてみます。


まず,第一に血糖値を上げ過ぎないことが重要です。空腹時にチョコレートと炭酸飲料なんて組み合わせは最悪です。規則正しい食生活を心がけ,低GI・スローフードをキーワードにしましょう。

加工食品は避けて,揚げ物などの高温加熱食品は少なめに。食パンもこんがり焦げ目がつくまで焼くのは控えましょう。もちろん飲酒は適度に・タバコは控えてください。

AGEsをためない方法に加えて,AGEsの生成を抑える方法についてもみていきましょう。


AGEs生成阻害剤の代表であるアミノグアジニンや,生成されたAGEを切断するPTBという薬剤が知られていますが,未だ研究段階で,副作用の問題もあり簡単に手に入るものでもありません。

では,手軽に入手できて安価なものでAGEsを抑えられるものはあるのでしょうか。

それはクエン酸です。


永井ら(1)によるラットの実験で,クエン酸摂取によって水晶体中のAGEsが低下し,白内障が抑制されることが示されています。

人間でのデータではありませんが,クエン酸は食品添加物としても利用されており,安全性が高く,気軽に試してみることができます。サプリメントになっているものは比較的高価ですが,クエン酸の結晶や粉末として売られているクエン酸そのものはネット通販などで安く手に入ります。

実際に私も1日にスプーン1杯を水に溶かして飲んでいますが,以前と比べて疲れにくくなった気がします。

クエン酸の良いところは安くて副作用がないところです。


悪いところはすごく酸っぱいところです。

私は酸っぱいのが得意なので苦になりませんが,妻は眉間にシワを寄せながら飲んでいます。

是非みなさんも試してみてください。



(1)Anti-Aging Medicine 7 (10) : 112-119, 2010






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